Spine

手足のしびれの原因で多いのが脊椎の病気です。脊髄や神経根（末梢神経）が椎間板ヘルニアや脊椎の変形で圧迫されみられる事が多い症状です。
頚椎からは手足の症状、腰椎からは足の症状がでてきます。特に手足に走る痛み（神経痛）は神経が強く圧迫を受けている状態で、MRIでの診断や神経痛薬での対応が必要となります。

物を上手に持てない、箸が上手く使えない、ボタンが掛けにくいといった症状は、巧緻（こうち）運動障害といわれ、頚髄障害の主な徴候です。
手先のしびれなども伴う事が多いです。両足の脱力感を伴っていると進行している状態も考えられます。

腰は上半身を支えるために日頃から大きな負担がかかっており加齢とともに慢性的な腰痛となることが多いです。お若い方でもお仕事などで荷重負荷が強い場合は椎間板症や椎間板ヘルニアといった疾患にかかりやすくなります。高齢者では骨粗しょう症による圧迫骨折で長期の腰痛となる場合があります。中高生のアスリートでは腰椎分離症（腰椎の疲労骨折）が問題となることがあります。いずれもMRIでの診断が重要です。

「坐骨神経痛」とは臀部～下肢にはしる電撃痛です。軽度の場合は臀部を中心にビリビリと痛みます。腰椎椎間板ヘルニアで多い症状です。

「つまづきやすい」「脚がもつれる」「膝折れしやすくなった」といった足を中心に症状が出ている場合は注意が必要です。
腰椎からの症状はもちろんですが、頚髄や胸髄から症状がでている場合があります。脊髄の症状というのはいったん進行してしまうと完全に回復するのは難しい場合も多くしっかりした診断が必要です。

一定の距離を歩くと、ふくらはぎなどに痛みやしびれ・疲労感が出現して休む必要があるが、しばらく休むとまた歩けるようになり、歩き始めると再び同じ状況になるといった事を繰り返す症状をいいます。
下肢の血管狭窄からおこる場合もありますが、腰部脊柱管狭窄症という腰の病気でみられる事が多いです。